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16 - セラミックハニカム - 何故、蜂の巣のような形にしたのか

   


有害排気ガスと触媒を直接触れさせなければ、触媒は働きません。
ですので、触媒をエンジンから出てくる排気ガスの通り道に仕掛ける必要があります。
ところが、一般に触媒は粉状ですので、そのままでは仕掛けることができませんでした。

そこで、触媒を支える『触媒担体』が必要になりますが、高温で尚且つ爆風となって排出される排気ガスの通路に仕掛ける触媒担体には、
高い耐熱性や強度が求められます。
このような要求に対応できる材料としてセラミックスが最適なのです。

さらに、触媒担体の形状にも要求があり、例えば、その形がパイプやホースのような、普通の筒状では、触媒は筒の内表面にしかつけることができません。

そうすると、筒の内表面付近を通る有害排気ガスは、触媒と接触するので浄化されますが、
筒の中心近くを流れる排ガスは、触媒に触れることができず、浄化されないまま放出されてしまいます。

そこで、ハニカムです。

ハニカムの通路は、多数の細長い筒に分かれた蜂の巣状になっています。
これら各通路の面積を合計しますと、普通の筒に比べ、格段に大きなものになります。そして、排気ガスは
それぞれの通路に分岐して排出されますので、同じ体積でより多くの排気ガスと触媒の触れる機会を増やすことができます。

このように、決まった体積内の表面の広さを『比表面積』と呼びます。
蜂の巣状の形状にすることで、この比表面積を大幅に増やすことができ、排気ガスと触媒の接触を非常に効率よく行うことができます。

セル(排気ガスが通過する穴)をできるだけ増やし、リブ(穴を区画する壁)を出来るだけ薄くすることで、
比表面積を増やすことができます。それにより、触媒と排気ガスの反応を促進し、より短い時間で確実に、
有害排気ガスを浄化することができるのです(浄化性能の向上)。

自動車の排気ガスは大気汚染の一因として注目され、主流のガソリン車に対しては、1970年代から特に厳しい排気ガス規制が敷かれました。

しかし、このセラミックハニカムと三元触媒の組合せで9割以上の有害排気ガスが処理できています。

自動車触媒としては、通常貴金属を含むγ-アルミナがセラミックハニカムのセル内部の表面に被覆担持され、
三元触媒機能を発現する仕組みになっており、セラミックハニカムの構造的特徴を生かし、浄化すべき排ガスとの接触効率を高めることと、排ガスの通気抵抗を低くして、エンジンの出力低下をできるだけ抑えることが可能になります。

近年、地球環境保全のため、さらに規制が厳しくなり、それに対応すべく、触媒メーカー、自動車メーカーなどがさまざまな面で研究を進め、現在では、排ガス中の有害物をほんの数%まで削減することを実現しています。

 (1,145文字、スペース含む)

01. 自動車触媒とは
02. 自動車触媒の研究
03. 触媒被毒とその対策
04. 自動車触媒の種類
05. 自動車触媒の選定
06. 自動車触媒の形状
07. 白金族触媒の比較
08. 発泡金属とは
09. 自動車触媒のサイズ判別
10. ケースの中で割れて、欠けている触媒
11. 割れ・欠け トラック用触媒
12. ケースの中で真ん中が溶けている触媒一例
13. セラミックハニカム - その名前
14. セラミックハニカム - 実用的な観点として
15. セラミックハニカム - 何故、触媒が必要になったのか
16. セラミックハニカム - 何故、蜂の巣のような形にしたのか
17. 自動車触媒に含まれる貴金属
18. 自動車触媒の構造
19. 触媒酸化法
20. 排ガスに含まれる汚染物質
21. 脱貴金属を目指すナノ粒子自己形成触媒の新規発掘
22. ホンダ、ロジウム使用量を低減した新触媒を開発
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